【閉店】カニの風味が広がる北部のご当地麺「Banh da cua Di Ly」

初訪 2017.03   更新 2022.05.25


【2022.05.25 追記】

こちらのお店は残念ながら閉店しました。

また復活することなどあれば、お伝えしたいと思います。


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濃厚なカニ出汁の風味が口いっぱいに広がる、

北部・ハイフォン(Hai Phong)の名物麺「バインダークア(Banh Da Cua)」。


カニのうま味を存分に味わえる香り高い一杯は、ベトナム料理好きなら必食です。


麺は、きしめんのような幅広の米麺「バインダードー(Banh Da Do)」を使用。

一度天日干しにすることで、適度なコシを出し、サトウキビの汁を米粉に混ぜて練り込むことで、ほんのり風味づけをするとともに、赤茶色の仕上がりに。

麺に甘さは感じないものの、米麺では珍しいコシが味わえるのも魅力です。


スープは、田ガニを殻ごとすり潰して出汁を取り、より力強いカニ出汁に。

具材と一緒にのった、炒めたカニみそを出汁に溶きながら味わうと、さらにうま味が増します。


この料理で使われるカニは、淡水に棲む「田ガニ」。

淡水とはいえ、臭みもなく手頃な価格で調達できるカニとして、ベトナムではスープなどによく使われています。殻ごとすり潰して使うと、甲殻ソースのような香ばしさが加わって、風味豊かなスープに仕上がります。

ちなみに、港町であるハイフォンには、海のカニを使った「バインダークアベー(Banh Da Cua Be)」もあるそうです。



さて、前置きが長くなりましたが、このバインダークア。

南部のホーチミン市ではなかなかお目にかかれない、ローカル麺なのですが、

中心地の目抜き通りに、ハイフォン出身のオーナーがお店をオープン。



本場の味を、観光地のど真ん中で、しかも手頃な価格で味わえるとあって、

オープンから多くのベトナム人が詰めかけ、ランチどきは満席必至の人気ぶり。

ということで、私も行ってきました。



店名は「Banh da cua Di Ly」

↑ バインダークアの後ろに付いている「Dì Lý(イーリー ※北部読みだとジーリー)」は、ベトナム語で「リー叔母さん」の意味。

リー叔母さんのレシピを使っているとかでしょうか。。



お店は、みやげもの店やレストランが軒を連ねる、観光ストリート「ドンコイ(Dong Khoi)通り」にあります。

上の写真でみるように、間口がとっても細いので、気付かずに通り過ぎてしまわないようにご注意を。

目印は、オレンジ色に塗られた入口です。


細い通路を真っ直ぐ抜けて、奥の階段を上ると、


ローカルの麺料理屋とは思えない、スタイリッシュな空間が登場。


元々カフェだった空間を生かしたオシャレな空間に、

雑多で荒々しいローカル店の雰囲気はなく、(あれはあれでいいのですが笑)

女性の1人ごはんでも、ふらりと気軽に立ち寄れそうです。




「バインダークア(Banh Da Cua)」6万5000VND(約320円) 7万8000VND(約360円)


風味豊かな田ガニのスープに、赤茶色の幅広麺。
上には、

・茹でた空芯菜(Rau mong)

・すり身揚げ(Cha Ca)

・つみれ揚げ(Cha Chien)

・シナモンの香りが付いたハム(Cha Que)

・豚ひき肉のロットの葉包み(La Lot)

そして、丼の真ん中にカニ味噌を炒めたものがのり、とっても具だくさん。

上の各具材が、5000vnd〜で追加可能になっていました。(2021.02.08 追記)



カニ味噌をスープに溶きながら食べると、

ほどよい塩気とカニの風味が口に広がります。


スープも麺も、これまでに味わったことのない新しい味で、

「ベトナム料理はフォーばかりじゃないよ」と、その奥深さを教えてもらったかのよう。


北部に行かずとも、本格的なバインダークアが中心地で、

しかもリーズナブルに味わえるのは魅力的です。



このお店では、バインダークアのほかに、

もう1つのハイフォン名物である、ハイフォン風 パテバインミー「バインミーハイフォン(Banh Mi Hai Phong Pate)」や、

赤茶色麺のバインダードーを使った、牛肉の汁なし混ぜ麺「バインダーチョン(Banh Da Tron Thit Bo)」、

蒸し春巻「バインクオン(Banh Cuon)」などもあり、

メニューは写真付きで、日本語も併記されているので、注文も簡単・安心です。


店内には、オーナーの故郷であるハイフォンをイメージして、

漁具のような装飾や写真が飾られていたり、

コップや醤油差しに、お店のロゴであるカニのデザインがあしらわれていたり…。

オーナー夫妻の人柄もとにかく温かくて、親切な接客に心が和みます。



デザートに頼んだ

「小豆のチェー(Che Dau Den)」3万2000VND(約160円)

小豆とタピオカのようなプニッと柔らかな粒に、

ココナッツミルクがかかっていて、ボリュームたっぷり。

2人ぐらいでシェアしても、ちょうどよさそうです。


上のデザートは現在なくなりましたが、5種類のチェーや揚げバナナ、マンゴープリンなどの定番スイーツが加わっていました。(2021.02.08 追記)




観光やショッピングついでに、

カフェのようなオシャレ空間で、

気軽にローカル麺を味わってみては。

終日通し営業なので、カフェ利用もOKです。



Banh da cua Di Ly

  1F 103 Dong Khoi, Q.1, HCMC

  028・3829・8249

  8:00〜22:00

FB   www.facebook.com/banhdacuadily/

Map https://goo.gl/maps/6wYxnk2q3beRNQ539




勝手にベトナム案内

文と写真が 仕事 兼 趣味で、主にベトナム・ホーチミン市のおすすめスポットやグルメを紹介しています。 2014〜ホーチミン市在住。

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