ココナッツで有名な メコンデルタの街「ベンチェー」へ小旅行

旅行日 2021.05.02  更新 2021.05.12




先日、メコン川流域の街「ベンチェー(Ben Tre)」に、

1泊2日のショートトリップをしてきました。


旅先としては、少々マニアックな地方ですが、メコンデルタののどかな自然に囲まれながら地元グルメを楽しむ。そんなローカル旅ならではの体験が楽しめます。


どなたかの役に立つか不明ですが、情報をシェアしたいと思います。


↑  積み上げられた特産のココナッツ





ベンチェーってどこ?



・ベンチェーとは


ホーチミン市から南西に約85キロ、車で約2時間ほどの場所にあるメコンデルタ地方の街。


「メコン川クルーズツアー」で行く、定番の街「ミトー(My Tho)」のメコン川対岸に位置し、ココナッツの産地としても有名です。


メコンデルタ地方を形成する13省のうちの1つ「ベンチェー省(Tinh Ben Tre)」は、人口約127万人(2019年国勢予備調査)で日本でいう岩手県くらいの人口規模。

省都である「ベンチェー市(TP. Ben Tre)」には約13万人が暮らしています。


ベンチェーは、ベトナム戦争時に枯葉剤の被害を受けたエリアでもありますが、現在はココナッツをはじめ、バナナやマンゴーなどのフルーツを主とした農業が盛んで、淡水魚やエビなどのシーフードも有名です。




ちなみにですが、私が今回ベンチェーに決めた理由は、下記の通りです

2021年の旧正月前に、ベトナム国内での新型コロナ感染が再燃し「旧正月の連休は、公共交通機関も使わず、とにかく近場で行ける場所に行こう。」ということで、よさげなホテルがあったベンチェーに決定。バイクで行く予定だったのですが、ベトナム政府のしびれるほどのコロナ対策で、省をまたぐ移動が難しくなり、断念。
ということで今回、GWを利用して、前回キャンセルしたホテルにリベンジしました。






ベンチェーまでのアクセス



・時間


ホーチミン市からベンチェー市街までは、車で約2時間


今回はバイクで行ったので、所要 約2時間半かかりました。

(泊まったホテルが郊外だったので、市街からさらに所要約30分。)




・アクセス方法


今回はバイク旅でしたが、通常はローカルバスもしくはチャーターカーを利用するのが一般的です。

下記に、それぞれの方法や費用をまとめました。




■ローカルバスを利用する場合(所要約2時間半)

※メコン方面(カントー・サデック・カマウなど)に向かう場合も、同じアクセス方法です。


方法01

「ミエンタイバスターミナル(Ben Xe Mien Tay)※MAPで、「FUTABUS」の名で知られるローカルバス会社「フオンチャン(Phuong Trang)」のカウンターに行き、ベンチェー行きのチケットを購入し、乗車。


方法02

5区にある「FUTABUSオフィス(住/231-233 Le Hong Phong, Q.5, HCMC)※MAPに行き、チケットを購入し、乗車。


方法03

「FUTABUS」公式HP(https://futabus.vnからWeb予約。 ※英語orベトナム語

予約時に、日時や座席指定をすると、乗り場(上記01か02のいずれか)の住所や料金が表示されます。

※ 連休など混み合う時期はWebなどでの事前予約がおすすめです。



・到着後

ベンチェーの「FUTABUS」ターミナルに到着後、一旦降車し、ミニバンに乗り換えます。ミニバンで各ホテルまで届けてくれるので、ホテルの住所をドライバーに見せられるよう、メモや端末などで用意しておくとスムーズです。


・料金

バス代は、ホーチミン市からベンチェーまで、片道 7万〜8万VND(約400円)です

※ミニバンの料金も含まれます。


・注意点

バスは、所要2.3時間程度の距離であれば、一般的な4列シートの車体。所要4時間を超えると靴を脱いで乗車する2段シートの寝台バスになることが多いです。

途中、道の駅のような休憩場所に立ち寄る場合は、必ず自分のバスの車体番号をカメラなどで控えておきましょう。到着場所と出発場所が異なる場合もあるので、バスを探すときに役立ちます。(アナウンスは基本ベトナム語)



■チャーターカーを利用する場合

旅行会社や宿泊するホテルで、車をチャーターする方法です。相談により途中休憩なども可能なので、子ども連れや寄り道したい人に便利かと思います。


※ たとえば、今回宿泊したホテルでプライベートカーを利用する場合

ホーチミン市からホテルまで

片道 150万VND(約7200円/4人乗りシート)

予約時にリクエストして利用します。







私の場合のベンチェー旅


★8:45

〈ホーチミン市から出発〉

先ほど、バイクで約2時間半と書いたのですが、実際は寄り道しすぎて5時間ぐらいかかりました 笑



★10:10

〈タンアン市で休憩〉

ロンアン(Long An)省の省都「タンアン(Tan An)市」で水分補給の休憩。※MAP

川沿いの風景や、

レトロな映画館など、趣ある街でした。




★11:10

〈ミトーで昼食〉

ミトー(My Tho)の名物料理の1つ「フーティウサテミトー(Hu Tiu Sa Te My Tho)」を食べに、ミトー市街に寄り道。


今回、必ずや食べたいと思っていたのが、メコンデルタが本場の、コシのある米麺フーティウ(Hu Tieu)。通常の透き通った豚骨(やスルメ)出汁もいいのですが、どうせならユニークなものを、ということで濃厚サテスープのフーティウをチョイス。




スパイスの効いたカレー風味のスープがフーティウによく合い、一気に完食。ミトーの特徴である、スターフルーツやバナナのトッピングも面白かったです。



【Hu Tieu Sa Te My Tho(Chin Hoang)】

  206A Nam Ky Khoi Nghia, My Tho, Tien Giang

Map https://goo.gl/maps/aJw6xLTLVET2tu8bA





★12:30

〈ベンチェーで休憩〉


ミトーとベンチェーをつなぐ、「ラックミエウ(Rach Mieu)橋」近くにある、メコン川沿いのレストラン「クエ ユア(Que Dua)」で休憩。



この曲線を描く竹の天井が、有名な建築家ヴォーチョンギア(Vo Trong Nghia)風で格好よくて、、南国感漂ういい雰囲気のお店でした。



居心地がよくて、ついつい長居。

食後のビールしか飲んでいませんが、ココナッツ炒飯やココナッツサラダを含むベトナム料理も揃っています。(シェア用の大皿料理や鍋が多めです)



メコン川沿いのグループ席もリゾート風のいい感じ。


対岸には、かつての新興宗教「ココナッツ教団(Dao Dua)」の遺構が残る「フン島(Con Phung)」が見えます。


「ココナッツのみを食べて暮らす」「世界の宗教の融合」など、奇天烈な信仰内容を持っていたココナッツ教。ベトナム戦争時には、政府の干渉を受けない独立組織として、駆け込み寺的存在となり多くの信者を抱えていたそうですが、現在は既に信者はおらず、寺院は廃墟のようになっています。



↓ レストランの情報

【Que Dua(Lang am thuc sinh thai Que Dua)】

住   Ap 6B An Khanh, Chau Thanh, Ben Tre 

Map  https://goo.gl/maps/KD1gWgJWTvsDBvoK7






★14:20

〈ホテルに到着〉


今回のホテルがあるのは、ベンチェー市街からバイクで約30分。多くのココナッツ農園がある「フォックロン(Phuoc Long)」村。


ヤシの木に覆われた路地を抜けて、ついに「メコンホーム(Mekong home)」に到着です。



【Mekong Home】

   Ap 9, Xa Phuoc Long, Huyen Giong Trom, Ben Tre

Map  https://g.page/MekongHomeBenTre?share

詳細  www.booking.com/mekong-home



↑ 蚊帳付きのベッドやセメントタイルなど、ベンチェーでは珍しく(失礼)オシャレできれいなホテル。

照明や食器など、いろいろなところにココナッツが使われています。




自然に囲まれたテラスやハンモックでのんびり過ごすのも、贅沢。



出入り自由のプール

ビーチサイドとはまたひと味違う、緑に囲われたプールも趣あります。



今回は参加しませんでしたが、

ホテル発着のサンセットボートツアー(16:30〜/2時間程度)にも参加可能。

1人30万VND(約1500円)で、メコンデルタのクルーズが楽しめます。



こちらは、夕食会場の水上デッキ。

ヤシの木に囲まれたベンチェーらしい風景の中、お外ご飯が楽しめます。



ホテルで使われている食器類は、ホーチミン市郊外の「ビンズン(Binh Duong)省」から仕入れた、アンティークのソンベー焼き。素朴な質感がかわいいです。



夕食は、ココナッツとエビのサラダや、豚肉の煮込みなど、

地元の野菜を使ったベトナム家庭料理

※1人20万VND(約1000円)


予約後のやり取りで、アレルギーや食べたい料理などの相談にも応じてくれます。


夕食で出た、ベトナム版お好み焼き「バインセオ(Banh Xeo)」は、

さすがベンチェーというだけあって、ココナッツミルクがしっかり香る、おいしいバインセオでした。




ロビーをうろついてたらくれたココナッツゼリー。




(1日目終了)

ーーーーーーーーー




翌日は、鶏🐓の鳴き声で起きました。



朝食は、「ミトー風フーティウ(Hu Tieu My Tho)」「目玉焼きバインミー(Banh Mi Op La)」がメインのシンプルなバイキング。



揚げバナナ(Chuoi Chien)や、豆ともち米のチェー(Che Dau trang)などのデザートや、自家製レモングラスティーベトナムコーヒーなどもあります。



ホーチミンでトマトダレの「ミトー風フーティウ」を食べたことがあったので、「ミトー風」=「トマト味」かと思っていたのですが、ホテルの方曰く「ミトー風フーティウ(Hu Tieu My Tho)」は、カンボジアのプノンペンからメコンデルタに伝わったといわれる「南蛮フーティウ(Hu Tieu Nam Vang)と同じ」とのこと。

んー、フーティウの本場だけあって、ベーシックな南蛮も、サテも、トマトもあるってことでしょうか。。

また機会があったら、調べてみたいと思います。



ホテルでは、地元のココナッツ農家やローカル市場を巡る「サイクリングツアー(30万vnd/人)」を、午前中に開催。

それ以外にも、無料のレンタサイクルや釣り道具のレンタル(有料)などのアクティビティを用意しています。


私たちは、レンタサイクルでヤシの林の中をサイクリングー♪ と思ったのですが、未舗装の道で番犬たちに追いかけられ、「死ぬ!死ぬ!」と叫びながら汗だくで帰還。

ハンモックに揺られてのんびりしました(安全が一番)




さて、ホテルをチェックアウトし、ホーチミン市に向けて出発です。


↑ 市街に向かう途中に出くわす、ココナッツの山。




ベンチェー市街にあるベンチェー市場(Cho Ben Tre)に軽く寄ってみました。



「メコンデルタには古い建物が結構残ってる」と聞いたことがあるのですが、

この市場も、年季の入ったレトロ書体の手描き看板が多くて面白い雰囲気でした。



【Cho Ben Tre】

   Cho Phuong 3, Dai Lo Dong Khoi, Ben Tre

Map  https://goo.gl/maps/kg9xQtRPoBvgxsPw7





ミトーやベンチェーの国道沿いに数店舗あった巨大スーパー「GO!」にも寄り道。

ベトナムでも多店舗展開している、タイ発のスーパー「BigC」のグループで、カントーやニャチャン、ビンフックにも「GO !」の店舗があるそうです。



新しくきれいで、ホーチミン市内のスーパーのよう。



なにかベンチェーのものを、ということで、

ベンチェーのココナッツを使ったココナッツミルクを買いました。60円くらい。

(ちなみにはい、ホーチミン市内でも買えました 笑)




そうこうしてるうちにお昼の時間になったので、

ベンチェーで〆のご飯を食べていくことにしました。


メコン川沿いだし、エビの養殖もあるし、ベンチェーの海鮮もおいしいかも。

ということで、Googleで高評価だった「ランチャイ・シーフード(Lang Chai Seafood)」へ。



個室やプールもある大型店舗です。



生け簀で素材を選んで調理してもらうことも可能。



今回はメニューの中から、

「エビのココナッツ蒸し(300g)」「ハマグリの生姜蒸し」「イカのヌクマム揚げ」「カニスープ(2杯)」を頼み、ビール2本飲んで、、お会計 30万vnd(約1500円)以下と激安。

エビはクリーミーというかまろやかで、その他も全部おいしかったです。


【Lang Chai Seafood】

   17A10 Dong Van Cong, Khu pho Binh Khoi, Ben Tre

Map  https://goo.gl/maps/isjqxE7sxMbbjn2r6





帰りは大きな渋滞にはまることもなく、AEONに寄って夕方帰還。

天気がよく、道中でかなり焼けましたが、楽しい1泊2日旅行でした。




ちなみに、ホーチミン市からローカル旅に出るときは、

バスや車でも「日焼け止め」「サングラスや帽子」「蚊よけグッズ」は持参した方が安心かもしれません。さらに、冷房対策にもなる「ストール」or「羽織るもの」があると便利です。



勝手にベトナム案内

文と写真が 仕事 兼 趣味で、主にベトナム・ホーチミン市のおすすめスポットやグルメを紹介しています。 2014〜ホーチミン市在住。

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