初訪 2020.12 更新 2022.08.03
【2022.08.03 追記】
こちらのお店は、現在休業中です。
また、営業再開することがあれば、情報を更新したいと思います。
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まるで、額縁の中の絵画のような、美しい教会ビューを満喫できるカフェ
「Nguoi Tam Chuyen House（グーイタムチュインハウス）」。
2020年11月のオープン以来、
ベトナムのメディアに多数取り上げられた話題のカフェで、
ベトナムのカフェでは珍しい完全予約制。
そして、カフェの場所も古アパート最上階の居住エリア。
という、
興味深い要素が詰まったお店です。
Facebookでカフェを検索しているときに知った私も、
その景色に感動して、すぐに予約。
人気で混み合っていたため、約1ヶ月後の予約を取って、行ってきました。
場所は、
サイゴン大教会（Nha Tho Duc Ba）や、中央郵便局（Buu Dien TP. HCM）から徒歩約２分の、
「リートゥーチョン（Ly Tu Trong）通り26番地」の古アパート。
ヴィンコムセンター（Vincom Center）の斜め向かいにある建物です。
仏領時代の1927年築という、歴史あるアールデコ建築で、
曲線を描いたファサードが印象的。
当時は、ドンコイ（Dong Khoi）通りの旧名「Catinat」と同じ名を冠した、「カティナット・ビルディング（Catinat Building）」と呼ばれ、
日本が進駐した1940年代には、日本軍の上官が常駐していたともいわれる、歴史ある遺構です。
（詳しくは改めて書きたいと思います。）
現在は、ハノイ発のレトロカフェチェーン「コンカフェ（Cong Ca Phe）」や、アパレルショップ「リベ（LIBE）」、「ティムタイ（Timtay）」など、多くのショップやカフェが入居。
若者が集まるリノベアパートとして、賑わっています。
さて、いよいよアパートの中へ 笑
入口は、ドンコイ通り151番地の古アパートと同様に、絵画が並んだアートアーケードになっています。
ここから入ってアートアーケードを抜け、突き当たりにある、エレベーターか螺旋階段で「４階」へと向かいます。
（上の写真は5年前なので、現在と若干異なります。）
↑ アイアンレースと螺旋階段に囲まれたエレベーターは、今も現役。
エレベーターを利用する場合は有料で、2000VND（約10円）を階段下のカウンタースタッフに払うとドアを開けてくれます。
ただし上り専用なので、降りるときは階段の利用を。
建築物としてとても魅力的なので、
思わず写真を撮りたくなってしまう箇所があちこちにあるのですが、
地上階には、各所に「NO PHOTO」と書かれていて、さらに階段下に座っているおじさん（前述のカウンタースタッフ）が目を光らせています…笑
遺産的建築物なのに、赤ペンキで壁に「NO PHOTO」と書いてしまうほど、親の仇感が漂っているので、地上階で写真は撮らない方がよさそうです。
↑ ４階のエレベーターホール
４階まで上がったら、カフェのTEL（083・4560・493）に「着いたよ」と連絡を。
すると、スタッフが迎えに下りてきてくれます。
※予約方法については最後に書きます。
スタッフの誘導に付いて5階へ。
カフェに行くには、5階の居住エリアを横切るため、
住人の生活を尊重し侵害しないために、下記の注意事項があります。
［好奇心で人の家をじろじろ見たり、写真を撮ったりしないこと。］
［大声で話さず、静かに歩くこと。］
［コロナ対策のため、マスクを着用すること。］
カフェからのお願い文には、
「大声で話さず、静かに歩き、やさしく微笑んでください。」
と書いてありました。
ただひたすらスタッフの背中を見つめて歩き、到着したのは居住エリアの一番奥。
３テーブルだけのこぢんまりとしたカフェに到着です。
そして、迎えてくれたのはこの景色。
遮るものなくサイゴン大教会を望む、ナイスビューです。
カフェが、ドンコイ通り側の角に位置するので、
視線を下ろせばドンコイ通り、
目の前には教会周辺のパノラマと、地上とは違う目線の風景が楽しめます。
お店に入れば、お喋りも写真撮影も自由なので、ぼーっと黄昏れながら友人や家族との会話を楽しむもよし、セルフィーを撮りまくるもよし。
誰かとこの景色をシェアしながら、思い出に残る時間を楽しみましょう。
メニューは、コーヒーやフルーツティー、ポットで供されるブレンドティなど、
10種類ちょっと。（上の写真をクリックすると拡大表示されます）
↓ とりあえず、オーナーさんのおすすめにしました。
中部フエの名物ドリンクとしても知られる、
ソルトコーヒー「カフェムオイ（Ca Phe Muoi）」7万5000VND（約360円）。
アルミフィルター（Phin）で、ゆっくり抽出した濃厚なベトナムコーヒーと、ミルクや練乳のまろやかさ。そこに、塩のアクセントが効いたアレンジコーヒーは、不思議とクセになる味。
キャラメル風味にも似た塩味と、甘さと苦みのバランスもとれた"塩コーヒー"は、
まずはスプーンで混ぜてそのまま一口。その後は、氷を入れてかき混ぜながらいただきます。
もしも、フエに行く機会があれば、
フエ市内に「Ca Phe Muoi（142 Dang Thai Than, Hue）」という、ソルトコーヒーの有名店があるので、現地でも味わってみるというのもいいかもしれません。
そう考えてみると、ベトナムはコーヒーのアレンジが実に多彩。
「エッグコーヒー」や「ココナッツコーヒー」、「ヨーグルトコーヒー」に「ソルトコーヒー」と、ユニークなコーヒーが味わえるので、
アレンジコーヒー巡りをしてみるのも面白いかもしれません。
（これについてもいつか書きたいなあ。。）
こちらは、バタフライピーの色がきれいな、
（右）オレンジレモネードジュース「Nuoc Cam Chanh Hoa Dau Biec」7万9000VND（約380円）と、
（左）レモングラス入りオレンジピーチティ「Tra Dao Cam Sa」7万9000VND（約380円）。
そして、こちらはシェアも可能な
ドリーミーティー「Tra Mong Mo（500ml）」 19万9000VND（約960円）。
その中でも、個人的に推しだったのは、
ソルトコーヒーと、バタフライピーのレモネードでした^^
さて、予約方法についてですが、
カフェには 3つのテーブルがあり、
1日に 4つの時間帯で入れ替わるので、
1日12組限定です。
予約時には、
・希望日
・希望の時間帯（下記の4つから選択）
・人数
・要予約のメニュー（必要に応じて ※）
を、Facebook や Instagramから、ベトナム語か英語で連絡します。
（私はGoogle翻訳で乗り切りました。）
※ ブラウンライスを練り込んだベトナム麺料理（My An Nam）を要予約で提供しており、ドリンクとセットで11万9000VND（約570円）。希望する場合は予約時に伝達を。
時間帯は下記の4つから選べます。
① 8:30〜10:30
② 10:30〜12:30
③ 12:30〜14:30
④ 14:30〜16:00
※土日はお休み
オーナーは、親切で穏やかなベトナム人兄弟、ハイさんとヴオンさんで、
このカフェは、彼らのお兄さんが以前購入した物件を、活用しているそう。
行く前は、席料とか別途かかるのでは…と心配しながら行ったのですが、
ドリンク代のみでOKと良心的でした。
店名の意味についても丁寧に答えてくれたので、下に書きます。
もともと私は、「Nguoi Tam Chuyen」という名前のブログを書いていました。
匿名性を保ちながら、客観的にコンテンツを届けるために、「ストーリーテラー」を意味するベトナム語「Nguoi Ke Chuyen」を語源として使いました。
それと同時に、読者に親近感も感じてほしいと、故郷であるメコンデルタの方言をもじって「nguoi tam Chuyen」に変換しました。
（一部のメコンエリアでは、「kể」を「tám」と言い換えるそう。）
そして最後に、人が集まる家を表して「House」を付け足し、店名にしました。
オーナーさん曰く、将来的には夜営業も考えているそうですが、居住者への影響も慎重に考慮しながら、同意が得られるか、彼らの判断を尊重したいとのこと。
もし、営業されたら、夕暮れどきの景色もきっときれいだろうな〜と思います。
最後に少し余談ですが、
都市開発が進むホーチミンではここ数年、老朽化した古アパートなどに、投資家が再開発を持ちかけることもあり、取り壊しの噂がちらほら上がっています。
お店に行くことが、直接役に立つかは分かりませんが、
人で賑わっているだけで、観光や遺産的価値が上がり、その場所が数年維持できるケースもあるので、とりあえず折をみて足を運ぶことで、賑わいの足しになったり、観光復活までのつなぎにでもなればいいな、とも思うこの頃。
予約の手間などもあり、どうしても１度写真を撮って満足してしまいやすい場所なのですが、「いろんな人と景色を共有したい」と思わせてくれる、魅力的な場所でもあります。
ぜひ大切な人と景色をシェアしながら、思い思いの2時間を過ごしてみては。
Nguoi Tam Chuyen House
住 5F, 26 Ly Tu Trong, Q.1, HCMC
営 完全予約制
（8:30〜10:30、10:30〜12:30、12:30〜14:30、14:30〜16:00）
電 070・760・9169
休 土日休
FB www.facebook.com/nguoitamchuyenhouse
Ins www.instagram.com/nguoitamchuyenhouse
Map https://goo.gl/maps/NFfRM6JinmYVzqGKA
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